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クローズド・サークルとは。【おすすめのクローズド・サークル小説も紹介!】

目次

クローズド・サークルとは

まずクローズドサークルとはなにか。について解説していきます。

クローズドサークルとは、ミステリー用語の1つで「何らかの事情で外界との往来や通信手段が断たれている状況、あるいはそうした状況下で起こる事件、およびそのような状況を扱った作品」を指します。

クローズド・サークル【closed circle】直訳すると閉じた輪・閉鎖空間のことです。

代表的な例としては

・吹雪で山を下りることができなくなった。

・嵐などによって孤島から出ることができなくなった。

などがあります。

他にも、「何らかの施設」や「列車や飛行機」などの閉ざされた空間が舞台になる場合もある。

クローズド・サークルの要素

クローズド・サークルの大前提として「何らかの事情で外界との往来や通信手段が絶たれた状況」ということがあります。

これを支える大事な要素がいくつかあるのでそちらも解説していきます。

登場人物の限定

クローズド・サークルの内外では人の往来は断たれているので、犯人や被害者は輪の中に閉じ込められた人々の中にいなくてはならないことになります。

一般的には、作中序盤に登場人物が出揃うことが多く、その主要メンバー内に真犯人となる人物もいることが多いです。

連絡手段の限定

クローズド・サークルの中でも、連絡が取れる場合と連絡が取れない場合に分類することができる。

外界と連絡が取れないことがクローズド・サークルの条件の1つではあるが実際には輪の外との連絡を行うことができるケースも多い。

しかし、連絡を行うことは可能であるが何らかの事情(嵐や吹雪、場所が不明など)によってクローズド・サークルは保たれている。

外部と情報のやり取りができる場合では、主に警察や探偵役などが外部で調査を行い、登場人物たちの人間関係や動機など容疑者を絞り込んでいくための情報を提供する立ち位置となることが多いです。

移動手段の限定

クローズド・サークルでは外界との移動手段が断たれてしまっているが、例外として真犯人のみ移動可能といった場合なども多いです。

例としては「移動するための経路を把握している」や「隠された移動手段を持っている」など登場人物の中で唯一犯人のみが移動可能といった具合である。

また、交通手段が制限されることによって殺人に対する恐怖がより引き立てられたり、食糧や燃料の確保・警察の介入などが困難を極める。

これも物語の緊迫感を引き上げる要素の1つとなります。

犯行時間の限定

ミステリーにおいては、ある期間内に犯行が行われたと推理できる場合が多い。

クローズド・サークルでは、「嵐が起こってから明けるまでの期間」や「港に船が到着するまでの期間」や「警察が到着するまでの期間」など、ある程度犯行時間が限定される。

クローズド・サークルの分類

クローズド・サークルの発生

クローズド・サークルが形成されるにあたり、大きく分けて3通りのパターンが存在するので下記で紹介していきます。

人為的なクローズド・サークル

多くの場合クローズド・サークルをつくりだすのは犯人自身であるが、他者がつくりだした状況を犯人が利用する場合も存在します。

犯人自身が閉ざされた輪をつくる例としては

「移動手段を断つために車のタイヤをパンクさせておく」や「連絡の手段を断つために電話線を切断する」、「必ず通らなくてはならない道を塞ぐ」といったようなことがあります。

他者がつくりだした状況の例としては

「舞台となる島へ向かうことになるが、その企画者が犯人となるわけではない」といった具合です。主催者=犯人ではあからさまに感じる方も多いと思いますが、登場人物たちの心理としても主催者を疑うのは当然のことかと思います。

そこで「孤島でバカンス」という企画を利用しそこで事件を起こす。といった他者がつくりだした状況を犯人が利用するケースが用いられることも多いです。

自然的なクローズド・イコール

自然的なクローズド・サークルでは、犯人にとっても想定外に形成されたクローズド・サークルのことです。

自然的なクローズド・サークルが起こる例としては、「吹雪」や「台風」、「崖崩れ」「エンジンの故障」「倒木」などがあります。

事件の種類

特定の人物の殺害

集められた中で特定の人物(数名など)のみが殺害の対象となる場合です。

全員の殺害

集められたすべての人物が殺害の対象となる場合です。

この場合ではクローズド・サークル内で1人また1人と殺害されていき、まさに「そして誰もいなくなった」となる展開です。

密室との違い

ミステリーのジャンルの中で、クローズド・サークルと密室という似ているものが存在します。

クローズド・サークルは密室と混同されることも多いので、こちらも解説します。

『クローズド・サークル』も『密室』もどちらも閉ざされた空間という点においては同様であるがこの2つを明確に分けるものがあります。

クローズド・サークルとは

犯人・被害者・探偵役を含め登場人物全員が閉ざされた空間の内側にいる状況

密室とは

登場人物のうち、被害者のみが閉ざされた空間の内側にいる状況

密室ものでは、被害者を殺害する犯人が密室の内側にいない。

つまり、「いったいどのようにして殺害を…!」というのが物語の鍵になるわけですね。

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