ミッシングリンク
ミッシングリンク【missing link】とは、もともとミステリー用語ではなく進化論や古生物学で用いられるような言葉です。
まずは進化論をベースに説明し、そのあとでミステリー用語としての解説をしていきます!
進化論におけるミッシングリンク
ダーウィンの進化論
ダーウィンの進化論によると、「生物が自然淘汰の生存競争を勝ち残るために、時に変異を遂げてA種⇒B種⇒C種と徐々に進化したのであれば、祖先Aと子孫Cの中間的な特徴を持つB生物も世の中にいて当然と考えられる」とあります。
しかし、そうした進化の中間期にあたるB生物が化石からも発見されていないケースが見られる。これは進化の過程を「つなぐ環が失われている」状態。
という意味合いから、ミッシングリンク【missing link】と呼ばれるようになりました。
(ダーウィン自身はmissing linkという言葉は用いておらず、『intermediate varieries・中間種』や『transitional links・移行期のつながり』と表現されています)
進化論におけるミッシングリンクの例
有名な例として、始祖鳥を紹介します。
始祖鳥とは、爬虫類と鳥類のちょうど中間にあたる生物の名前です。この始祖鳥が発見される以前は、爬虫類と鳥類をつなぐピースがない状態でしたが始祖鳥の発見により「爬虫類→始祖鳥→鳥類」と進化していった系譜がハッキリしました。
つまり、始祖鳥とは爬虫類と鳥類をつなぐための失われた環【missing link】だったのです。
このような発見により「無関係に思えた2つの点がつながり、関連性のある事象に成る」のです。
ミステリーにおけるミッシングリンク
ミステリー作品におけるミッシングリンクの例
進化論におけるミッシングリンクが分かったところで、次はミステリー作品の場合を紹介していきます。
ミッシングリンク【missing link】とは先ほど説明した通り『環が欠けた状態』です。
なので、基本的には進化論におけるミッシングリンクと同様に考えていただいて問題ありません。
ミステリーにおけるミッシングリンクの1例を紹介します。
『連続殺人事件における被害者たちの隠された共通点』のことなどです。
「いったいどういう理由で、犯人は殺害するターゲットを選んでいるのでしょうか。」
「無関係」という場合もあるでしょうが、
「実際シリアルキラーは外見や職業・性別など犯人の趣向に合う人物を殺害する傾向があるようです。」
この犯人のみが知る隠された共通点を探すことこそ『ミステリーにおけるミッシングリンク』です。